輻射と尾鉱処理が問題に
同工場は完成後、オーストラリアで採掘したレアアースの精錬を行う。マレーシアのある関係者は、レアアース工場の建設は付近の河川と海底の環境を破壊すると見ている。クアンタンの住民は、オーストラリアはマレーシアを「低輻射のゴミ集積場」だと思っていると指摘する。多くの人が、レアアース鉱はオーストラリアにあるのに、現地に製錬工場を建設しないことに疑問を感じている。
マレーシアの環境専門家は、マレーシアを選んだ最大の理由は環境コストが低く、政府はレアアース市場を開拓するための巨額投資を迫られており、そのため投資会社に12年の免税期間が与えられたことだとしている。
同工場の建設について、現在2つの論点がある。1つは生産過程で発生する輻射を抑制できるか。もう1つは尾鉱の処理と保管の方法だ。関係者によると、工場の運営期間は20年だが、工場内の倉庫には10年分の尾鉱を保管するスペースしかない。しかも、地面がやわらかく、倉庫に保管している有害物質が漏れる可能性もあるという。
マレーシア政府は工場の建設停止を決定し、国際原子力機関(IAEA)に評価を依頼している。政府は、最も重要な営業許可証をまだ発行していない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年8月16日