日本「失われた10年」の特徴、欧米で全部ピタリ
欧米諸国の「日本化」議論は今でも多く存在している。政府の大きな債務負担は、株式市場暴落後の鈍化した経済成長を反映したものである。一方、こうした問題に対する政府の対応は遅れ、混乱している。米資産運用会社ダブルラインのジェフリー・ガンドラックCEOは「日本化という比喩は合理的だ。欧米諸国の政府は過剰債務を、銀行は不良債権を抱えている。ただ単に、処理しようとしていないだけだ」と述べている。
株式・不動産市場の崩壊、銀行の実質的な破綻、デフレ、ゼロ金利、政治の停滞、人口減少、そして高い対国内総生産(GDP)債務比率が、日本の「失われた10年」の8つの特徴とされる。欧米諸国はこうした要素をすべて持っていると言えるが、国別に細かく検証すると、相違点も見えてくる。例えば、米国は株式・不動産市場暴落、政治の停滞、低金利については当てはまるが、デフレには陥っていないし、人口は減少していない。
日本を上回る経済危機か、FRBが回復の鍵を握る