大手国際格付け会社のフィッチ・レーティング(Fitch Ratings)のアジア太平洋地域担当のアンドリュー・コルクホーン氏はメディアの取材に応え、今後日本と中国の格付けを引き下げる可能性があると述べた。氏は、我々は中国の銀行の資産の質が大幅に悪化すると予測しており、今後12~24カ月間に銀行システムの問題が予想通りまた予想以上に悪化した場合、われわれは格下げに傾くだろうとの考えを示した。
今年に入ってから、三大国際格付け機関のほかの2社―スタンダード&プアーズとムーディーズは、いずれも日本国債格付けを引き下げた。
今回のフィッチの姿勢の表明による市場への影響はあまり出ていないものの、格付け機関による日本国債格付けの引き下げは一部金融業界関係者の関心を引き起こした。
「格付け機関が相次いで日本国債の格下げを実施した背景として、日本にもヨーロッパのような問題が表れる可能性がある」。中国の国務院発展研究センター金融研究所の朱明方博士は『国際金融報』記者の取材にこのように述べた。