中国人民銀行(中央銀行)が発表した8月の金融統計データによると、同月末の中国の広義マネーサプライ(M2)残高は78兆700億元と、前年同期比で13.5%増で、2004年11月以来7年ぶりの最低水準となった。同月の人民元新規貸し出し額は5485億元で、同期比93億元増だった。
中国人民銀行スポークスマンは、現在の流動性関連指標はおおむね適切な水準にあるが、当面穏健な通貨政策を堅持する必要があると強調している。今年に入ってから、商業銀行の資産運用金融商品が急増したことで、銀行預金の移動が加速化しているが、これらは金融資産通貨供給に算入されていないため、M2指標は実質よりある程度過小評価されている面もあるとしている。
データでは、8月のM2の前年同期比伸び率はそれぞれ7月と2010年8月で1.2、5.7ポイント下回った。また、狭義マネーサプライ(M1)残高は27兆3300億元で、前年同期比で11.2%増となり、伸び率はそれぞれ7月と2010年8月を0.4と10.7ポイントを下回った。流通中通貨(M0)残高は同4兆5800億元で、同期比14.7%増だった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月13日