世界経済を先導する米国に追いつくまで、中国にはまだ非常に大きな発展余地がある。都市化プロセスの推進は、基本的需要が中国の成長を支え、いつかこの問題を克服できることを示している。
日本のような「失われた10年」がすぐに中国で再現されることはない。
さらに現実的な脅威は、中国が「第2のメキシコ」になる可能性があることだ。メキシコは米国に低附加価値商品を輸出して成長を実現し、人的資本の改善や効率的な金融システムの発展などに重視しなかった。
中国にはさらに多くの懸念すべき点がある。高い技能を要しない製造業で労働者の給与が急速に上昇していること、低技能職種が他国に移転し始めていることなどだ。2009年の中国の公的教育支出の対GDP比は3%で、中高所得国の平均値5%を下回ったが、中国は中高所得国になろうと努力している。
当然、中国の経済運営はメキシコより遥かに優れている。教育は「中所得の罠」を回避する手段の一つである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月15日