中国人が貯め、米国人が使う
中国の外貨準備の高さは、米国債への投資を逃れられない運命に仕立て上げている。これは、世界の経済循環図が乱れている様子が示されている。つまり、米国人が借金して買い物をするために、中国人があくせく働き貯金をする。中国人が貯めたお金は、結局、米国人が借りるためのお金に変身するのである。
エコノミストの李才元氏は「改革開放以降、中国経済は主に外貨稼ぎ、つまりドル稼ぎをするために輸出型経済に注力してきた。なぜなら中国が参与する世界経済において、米ドルは最も重要な流通通貨および準備通貨だったからである。中国が生産拡大し外貨稼ぎに躍起になったのと、米国産業が空洞化し見境のない個人消費時代が到来したのは、実際には同じステップで流れていたのである」と指摘している。
その意味からすると、現在、外貨準備を米国債優位にしていることは、本質的には、米中間の貿易・経済関係の長年にわたる実績を反映したものであり、その原因ではないのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月15日