国内の情報技術(IT)界の注目を集めていた、愛国者電子が国際大手メーカーの東芝やヒューレット・パッカードを相手取って起こした技術特許の権利侵害をめぐる訴訟は、このほど一審判決が下された。愛国者側が明らかにしたところによると、東芝によるUSBPLUSメモリりインターフェース技術の特許侵害案件は愛国者側の勝訴となり、東芝に20万元の賠償金支払いが命じられたという。東芝側はこの判決についてコメントを発表していない。人民日報系の北京紙「京華時報」が伝えた。
USBPLUSはメモリインターフェース技術の一つで、現在のUSB2.0の転送速度の6倍以上に相当する3Gbps(ギガビット毎秒)の転送速度が実現可能であり、USB2.0、USB3.0、eSATAの各インターフェースも兼ねるものだ。愛国者によると、同社は2006年にUSBPLUSの技術特許を出願し、2008年に同技術に基づく製品の販売をスタートした。愛国者の高暑・麹ルによると、昨年から現在までの間に、ヒューレット・パッカードや東芝を含め、世界の各種ブランドのコンピューター1億台以上がUSBPLUSの特許権を侵害したという。
愛国者は2010年4月、北京市第一中級人民法院および西安市(陝西省)中級人民法院に訴状を提出し、技術の権利を侵害したとして、中国恵普(ヒューレット・パッカード)有限公司と東芝(中国)有限公司および両社の生産業者と取次販売業者を訴えた。国内IT分野の独自ブランドが国際的ブランドによる技術の権利侵害を訴えたケースはまれであるため、この訴訟は市場の注目を集めていた。
「人民網日本語版」2011年10月11日