さらに、現行の貿易統計方法では国際貿易の現状が正確に反映されていない。伝統的な統計方法を用いれば、中国には巨額の貿易黒字があるが、これは国際貿易の現状を如実に反映していない。にもかかわらず、一部の国の政治家が中国に貿易政策と為替政策の改革を求める口実になっている。
世界貿易機関(WTO)、世界銀行、国連貿易開発会議(UNCTAD)、経済協力開発機構(OECD)などの国際機関は、共同または個別で貿易統計方法の見直しに関する研究に着手し、欧州連合(EU)、日本、スウェーデンなどの研究機関も国ごとの研究を開始した。
WTOと日本のアジア経済研究所の最新の研究レポートによると、伝統的な貿易統計では2008年の中国の対米貿易黒字額は2850億ドルだが、附加価値貿易で計算するとわずか1640億ドルで、伝統的な貿易統計の69%になる。
WTOはこのほど、「世界での製造」に関する提案を行い、附加価値貿易の計測と分析における取り組み、経験、実際の方法を支援することを表明した。中国商務部の兪建華部長補佐は、WTOが行った提案は期待でき、世界経済の新情勢に応じた効果的な措置だとし、中国もこの提案に賛成し、世界貿易の統計方法の見直しに積極的に取り組みたい考えを示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月21日