中国、経済成長ペース鈍化も雇用は好転 

中国、経済成長ペース鈍化も雇用は好転 。

タグ: 中国経済成長

発信時間: 2011-10-26 17:04:12 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 人力資源・社会保障部の尹成基報道官が25日の記者会見で述べたところによると、今年1-9月には全国の都市部で新たに994万人が就職し、通年の目標値900万人を110%達成した。都市部の失業者で新たに就職した人は436万人に上り、目標値の500万人を87%達成した。また就職困難者で就職した人は139万人で、通年の目標値100万人を139%達成した。第3四半期(7-9月)末現在、都市部の登録失業率は4.1%で、第2四半期(4-6月)の水準を維持した。

 就職状況は経済情勢と密接な関係がある。年初以来、中国のマクロ経済は下向きで、第3四半期には国内総生産(GDP)成長率が目立って鈍化した。だが第1-3四半期(1-9月)の就職状況はマクロ経済の影響を受けず、ゆるやかに好転さえした。これはなぜだろうか。

 尹報道官は、中国の雇用情勢を判断し、把握する上での主な観点として次の3つを上げた。

 (1)中国経済の基本的な運営状況は健全

 経済構造の調整と経済発展方式の転換による経済成長ペースの鈍化は、マクロ調整や構造調整の実施に際して予測されたことだ。GDP成長率は鈍化したが、それでもなお速いペースを保っており、雇用の増加を支える役割を果たしている。

 ここ数年来、中国は社会経済の発展において包容力ある成長を実現することを打ち出しており、一定の経済成長ペースを維持した上で、雇用の増加や労働者の給与の伸びを一層重視し、これを促進する姿勢を打ち出している。ここでいう雇用の増加とは質の低い雇用の増加ではなく、給与水準の上昇を伴う雇用の増加だ。今年9月末現在、北京市、天津市、山西省などの21省・自治区・直轄市で最低賃金の基準が相次いで調整され、平均増加率は21.7%に達した。現在、月給ベース最低賃金が最も高いのは広東省深セン市の1320元、時給ベース最低賃金が最も高いのは北京市の13元だ。2011年度給与指導ラインを公表した省・自治区・直轄市は25カ所に上り、給与の伸びの基準ラインは14%以上としたところが多い。

 (2)国による一連の支援

 国は一連の就職支援政策を実施し、就職に問題を抱えた層、とりわけ大学卒業者と出稼ぎ農民労働者の就職問題の解決に重点を置いている。

 (3)各級政府や関連部門の重視

 各級政府や関連部門は就職をめぐる業務を非常に重視しており、「雇用を経済社会発展の優先的目標とする」との指導思想が、各級の政府部門において従来よりもさらに十分に体現されている。

 尹報道官によると、第3四半期はここ数年の同期で都市部の就職者数が最も多いが、長期的にみれば、中国全体の雇用情勢は依然として厳しく、雇用規模の問題が特に目立つという。

 試算によると、中国の求職者は毎年相当な規模で増加を続け、特に若年層の求職者に占める大学卒業生の割合がここ数年は増加を続けている。構造的な矛盾も雇用をめぐる新たな課題だ。一連の地域では、企業の雇用難と労働者の就職難とが同時に出現するという状況がしばしばみられる。これは中国の労働力の構造的矛盾の中で最も突出した問題だ。こうした構造的矛盾は現在、そして今後一定の期間にわたり、重点的に解決する必要がある問題の一つだ。

 「人民網日本語版」2011年10月26日

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