日本の大手鉄鋼メーカーJFEによると、中国の需要が減少したこと、韓国の供給が予測を上回ったことで、アジアの鉄鋼価格は停滞しているという。
中国コークス業協会の黄金干会長によると、最近の川下企業のデータからみると、短期間に中国の鋼材需要が好転するのは難しいという。建設業界では、「保障性住宅」(低所得層向け住宅)の着工率が過去最高を記録している。しかし、長期的な需要を牽引する効果は徐々に減少。固定資産投資も安定した成長を見せているが、鉄道運輸への投資が大幅に減っているという。そのほか、機械業も川下企業の需要縮小が続けば、今後予断を許さない状況になるそうだ。
ある専門家は、高速鉄道事故の影響による鉄道建設の鈍化が鉄鋼業界に悪影響を及ぼしたと分析。通常、鉄道建設はひと月あたり約130万トンの鋼材を消費する。しかし、統計によると、過去8ヶ月、国内の鉄道建設投資は3165億元と前年より11.1%減少している。新規鉄道建設の審査や建設速度の鈍化は、鉄鋼市場を苦しめている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月27日