国務院発展研究センターが2006年に全国を対象として実施した調査によると、出稼ぎができる「余剰労働力」が存在しない農村は74%、40歳以下の労働力をもつ農村はわずか25%だった。調査から5年経った現在の状況はさらに厳しくなっているだろう。
十分な労働力がないため、ここ数年は農業用地が著しく荒廃し、農業の安定と食料の安全に影響をおよぼしている。調べによると、湖北省濱湖村では、労働力不足と農業生産性の低下などにより、農業に関心をもつ人々が減少した。その結果、2008年、村全体の40%以上の農業用地が荒廃してしまった。また、潜在的に荒廃した農地も多く、元々二期作を行っていた水田の内、半分以上が一期作になった。
農耕文化は中国伝統文化の根源である。中国文化の魂と真髄は農耕文化と密接に結びついている。しかし、工業化と都市化の過程で、多くの農村と農耕文化が失われつつある。
専門家たちは現在、政府に対し、荒廃した土地の整備を促す政策の制定を呼びかけている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月28日