中国石油化工業団(シノペック・グループ)は11日、ポルトガルの石油大手ガルプ・エナジアのブラジル子会社に約52億ドルを出資、株式の30%を取得することで合意したと発表した。
シノペックは、今回の買収について、海外での石油・ガス事業をさらに展開し、生産量を拡大するためとしている。シノペックの予測によると、2015年の生産量は日量2万1300バレル、ピークを迎える2024年には日量11万2500バレルになるという。
エネルギー戦略に詳しい夏義善氏は、「中国のエネルギ供給を保障するために、海外に資源をもとめるのは当然の行いである」と述べた。アーンスト・アンド・ヤング中国の海外M&Aサービス部門の主管パートナー呉正希氏は、「中国だけでなく、世界の主要エネルギー会社が南米市場を狙っている。南米は経済成長の真っただ中にあり、資源も豊富で、政治も安定している」と述べた。
ガルプ・エナジアはポルトガル最大の石油会社。ブラジル子会社は同国に7か所の資源拠点を持つ。33ブロックの権益を保有し、そのうち、陸上8ブロックで開発を担当している。サントス盆地にある4つの深海ブロックが主要資産。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月15日