それでは、経済外交において中国がなした努力とそれで得られた成果はいかほどなのだろうか。
経済外交が大きな成果を上げられれば、経済の急速成長や経済力・総合的国力の引き上げに資することになる。経済と外交は統一した弁証のもと互いに促進しあうものだからである。中国は外交関係を構築して他国の資金と技術を引き入れることによって、自国経済の急速成長を支えてきた。しかしその経済成長がますます加速し、経済力と総合国力が強まるにつれ、他国との貿易や経済協力、対外投資の機会も増している。それらにより築かれる外交の架け橋もますます増え、ますます強固なものとなっている。また言うまでもなく、国際社会における中国の地位も高まっている。
しかし一方で、貿易保護の風潮が高まるに伴って中国は経済外交の方針転換を迫られており、世界貿易機関に加入してからというもの、中国をとりまく貿易の諸問題が後を絶たない。これに加え金融危機が勃発したことで、貿易保護の流れはいっそう決定的になった。中国に対する貿易保護や貿易制裁に対抗するには、経済外交を積極的に行なうとともに自由貿易区の確立を進め、発展途上国との経済・貿易協力をより強固なものにしなければならない。そして、そういった国々との貿易協力や対外投資、資源の共同開発などを通じて、国際社会における中国の地位と影響力を高め、より強い発言権を手に入れる必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月29日