欧州債務危機が深刻化する中、リスクヘッジに最適な通貨・ドルの上昇が進んでいる。これと同時に、人民元対ドルレートは最近双方向の大きな変動が見られている。
中国人民銀行(中央銀行)が発表したデータによると、直物市場で12月2日(先週金曜日)、人民元対ドルレートは6.3627元で引け、前営業日の6.3635元より上昇した。しかし、同日の人民元対ドルレート基準値は6.3310だったため、1日の変動幅が基準値から上下0.5%以内との中国人民銀行の規定に基づけば、ストップ安となった。前営業日の12日1日にも、人民元対ドルレートが一一時ストップ安まで進んだ。
興業銀行の魯政委シニアエコノミストは、「全体的に、今年に入ってから人民元は、方向の変動が拡大し、過去のどの時期よりも均衡水準に近づいている。国内経済が減速し、輸出が減少するなかで、人民元レートの弾力性を保つ唯一の方法は、双方向変動をさらに拡大することである」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月5日