数日前、中国人民銀行は毎日公表する人民元相場の基準値に、豪ドルとカナダドルの対人民元相場を加えた。これで中国銀行間市場で人民元と取引可能な通貨が9種類に増えた。
外資系銀行に人民元業務の開放を約束し、国内外企業がクロスボーダー貿易決済で自主的に人民元を使うようになるまで、当初の固定相場から市場の需要と供給に基づき管理された変動相場制まで、本国での流通から一部の国で準備通貨として導入されるまで・・・・・・中国は世界貿易機関(WTO)に加盟後、特に05年の人民元改革後、人民元は国際通貨市場の「スター」となり、国際化の歩みを加速していった。人民元は中国を飛び出し、世界に羽ばたいた。
今世紀初頭から東南アジア周辺国の国民が国境交易で人民元を使うようになり、貿易通貨として、人民元は周辺国に「スモール・ドル」と呼ばれるようになったが、その流通範囲は東南アジアに限られ、その規模も限定されていた。08年に世界的な金融危機発生後、複雑な国際金融情勢に対応するため、中国は人民元の海外への歩みを速めた。09年7月に始まったクロスボーダー貿易の人民元建て決済が今年から全国に拡大、人民元は関係貿易国から益々人気を集め、クロスボーダー貿易の人民元建て決済総額は著しく増えた。