中国外貨取引センター(CFETS)の最新データによると、6日の人民元の対ドル相場は1ドル=6.3651元まで下落し、再びストップ安となった。
元がストップ安まで下落するのは5営業日連続。ここ数年続いている元高とは全く異なる動きに注目してみる必要がある。
◇元相場はなぜ5日連続下落したのか
「収拾のメドがつかない欧州債務危機を背景に、投資家は将来を悲観視し、米以外の資産や通貨は売り、ドル買いに走っている。ドルがリスク回避通貨の役割を担い、他の通貨はドルに対して弱くなってきている」。中国銀行の外貨取引担当者はこう指摘する。
また、クロスボーダー資本の逆流も元安の重要な要因だとアナリストはみる。データによると、10月の中国の外貨買い入れポジションが4年ぶりのマイナス成長だった。国内に流入したホットマネーが逆流する現象が起きていることも、元安の一因となっている。