科学出版社がこのほど出版した『中国居民消費需要の変遷および影響要因の研究』によると、1978-2010年、中国の都市部住民1人当たりの年間可処分所得は55倍増加し、農村部住民1人当たりの年間純収入は43倍弱増加した。法制晩報が報じた。
しかし住民間の収入格差が拡大を続けている。都市部住民の高所得層と低所得層間の1人当たりの年間収入格差は、1985年の2.9倍から2009年の8.9倍に膨れ上がり、かつ中国の収入格差はさらなる拡大が予想される。
◆都市部・農村部住民の収入格差が3.3倍
1978-1980年、都市部住民と農村部住民の収入格差は、2.5-2.6倍であった。80年代の同数値は70年代を下回り、1.8-2.3倍となった。
しかし90年代以降、同数値は70年代の水準を上回った。特に2000年以降に同数値が上昇し、2009年には3.3倍に達した。世界的に見ると、最高でも約2倍となっている。
専門家は、「都市部住民が受ける住宅補償金、医療、教育等の優遇を考慮すると、この格差は6倍に達し、世界最高水準となる」と指摘した。