中国社会科学院は7日、経済青書を発表し、2012年の中国の国内総生産(GDP)成長率は8.9%となり、11年の9.2%より減速し、10月予想値の9.2%を下回るとの見通しを示した。
同院の李楊副院長は記者会見で、「来年経済成長が減速するのは当然のこと。今後中国の経済成長は長期的に9%を下回るだろう」と強調した。
その原因は、経済成長を後押しする投資・消費・輸出の原動力が弱まっているためだ。例えば、純輸出の経済への貢献はマイナス値になる可能性がある。
「(来年から)輸出の(経済に対する)成長貢献がゼロ、或いはマイナスになる。消費は相対的に安定しているが、投資はさらに減るだろう。(来年の経済は)8.9%成長というのは論理にかなった結果だ」と李副院長は述べた。
社会科学院の青書は、来年、中国の投資、純輸出、消費の成長が鈍化するとの見方を示している。なかでも投資の伸び率は約22%となり、今年の24%より減速。貿易黒字は1350億ドルで、今年の1610億ドルを下回り、社会消費財小売総額の伸び率は15.7%(21兆元)となり、今年の16.7%よりやや減速する見通し。