●観点
中国経済は安定的に成長 外国メディアも楽観視
中国労働学会の蘇海南副会長は取材で、「購買力平価ベースの1人あたりのGDPと中国国家統計局が発表した非購買力ベースの数字を比べると、購買力平価ベースの数字のほうがやや高くなる」と指摘した上で、「国家統計局の予測では、今年の1人あたりのGDP成長率は9%、2011年から2015年の平均成長率は8%となっている。この成長スピードからすると、『エコノミスト』が報じた成長スピードは納得できる数字である」と述べた。
しかし、蘇海南氏は、「現在、世界経済が下振れし、欧州債務危機が改善されないなど、不確定要素が大きい」と述べ、成長を妨げるリスクの存在も示唆した。
中国は30年の急成長を遂げ、現在は穏やかな成長段階にある。「エコノミスト」の報道が挙げた倍増の目標を達成するためには、中国は毎年の1人あたりのGDP成長率を12%以上としなければならない。しかし、現在の状況からすると、それはやや困難である。
蘇海南氏は、「中国は今後、中所得国のワナ(中所得国の水準から高所得国へと移行できない状態)を回避しなければならない。この問題を解決できれば、楽観的に見積もると、中国は早くて8~9年後に1人あたりのGDPを倍増させることができる」との見解を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月9日