中国の国家発展改革委員会は27日、12月26日より広東省と広西チワン族自治区で天然ガス価格制度改革を試行すると発表した。業界関係者はこれについて、「天然ガス価格の市場化の始まりだ」との見方を示した。しかし、中国では三大石油企業が天然ガスを独占しており、今回の改革がもたらす利益はその三社に集中するとの見方が強い。
1-11月の中国の天然ガス生産総量は914億立方メートル、前年同期比で6%増加。輸入天然ガスは281億立方メートルで、前年同期比で91.5%増だった。国内消費総量に輸入資源が占める割合は24.2%に達し、前年同期比で2ポイント上昇した。
現在、中国の天然ガス開発は中国石油(PetroChina)、中国石化(Sinopec)、中国海油(CNOOC)がほぼ独占しており、3社の天然ガス生産量は全体の95%以上。とりわけ、中国石油が1人勝ちの状態にある。中国石油は中国最大の天然ガスサプライヤーであり、その生産量は全体の70%に上る。
天然ガスを専門とする中国石油大学の劉毅軍氏は、「制度改革にともない天然ガスの価格は上昇がその最大の受益者は三大石油企業である。長期的に、天然ガスの利益モデルが確立すれば、多くの企業が参入し、競争も生まれ、天然ガスの安定供給が保証されるようになるだろう」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月29日