事実、中国西南地区の重金属汚染は広西だけにとどまらない。湖南、雲南、貴州、湖北などの省区でも類似の事件が起こっている。
2011年6月、雲南省陸良化工実業有限公司と協力関係にある運送請負人2名が5000トン余りのカドミウム粉末を曲請市麒麟区の農村の道路際と山の斜面に沿いに不法投棄した事件で、農村の家畜77頭が死亡した。陸良化工実業有限公司は同じ地区の南盤江の河原にも14万トン以上のカドミウム粉末を放置しており、南盤江の水質に問題があることは異論のない事実であると地元の農民は言う。
2009年7月に湖南省瀏陽県で発生したカドミウム汚染事故では500人以上の村民から基準を超えたカドミウムが検出され、長沙湘と化学工場の廃棄粉末や排水、粉塵などが原因と最終的に認定された。この企業は粉末状硫酸亜鉛と顆粒状硫酸亜鉛を主に生産しており、2004年にインジウム精錬生産ラインの建設が批准されなかった経緯がある。