アナリストは、中国のこの動きはBRICS諸国間の貿易を促進し、国際貿易と国際間融資における人民元の利用を奨励することが目的だと見ている。復旦大学世界経済研究所の華民所長は取材に対し、「BRICS諸国間の貿易が増加し、人民元建てで決済されれば、為替変動リスクを軽減することができる」と語った。
まだ実施の絶好の時期ではない?
ところが、人民元為替レートと資本項目に規制があり、海外に人民元建て融資を受け入れる人は少ないため、華民氏はまだ実施の絶好の時期ではないと見ている。近ごろ、人民元は低下傾向にあり、マクロ経済運営は全体的に良好とはいいがたい。さらに、今年の政府活動報告でも2012年のGDP成長目標が7.5%に下方修正され、国内外市場の人民元上昇観測に大きく影響している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月9日