米CNNは近ごろ、「中国の台頭は必ずしもアメリカの不利とはならない」という評論を掲載した。
世界の工場とも呼ばれる深圳の蛇口には、富士康のような大工場が数多く存在する。ここには、ベンチャーキャピタルの出資で創業を果たした低侵襲治療の会社もある。この会社を訪れた人は、グローバルな見地で科学技術を身に付けた人材が、高コストの伝統産業に打ち勝とうとしている姿を見ることだろう。社員食堂には、アップルの前CEOであるスティーブ・ジョブズの写真とともに、彼の格言「ハングリーであれ、愚かであれ」が掲げられている。
この会社の創業者は、自分の夢は中国がアップルのような製品を作るイノベーション大国になることだと大いに意気込む。
多くの人々が、安い賃金で労働者をこき使う中国の工場がアメリカ人の職を奪っていることや、中国の為替不正操作、あるいは不公正な貿易について、声高に叫んでいる。しかし「ローコストな中国」は急速に退場しつつあり、「イノベーション重視の中国」が浮上しつつある。より迅速にイノベーションの前線基地にするために中国政府は、科学、工学の研究や教育に巨額の投資を投じるとともに、科学技術企業に対して大幅な減税と惜しみない助成金を提供している。