ワシントンは、中国の留まることない急成長を、すべての船が託す大きな満ち潮と捉えるべきである。もちろん、前提として自分の船にあいた漏れ穴をふさいでおく必要がある。つまりアメリカにとっての急務は、イノベーション大国にふさわしい必要条件を保持することなのである。アメリカは「9・11」以降の移民を敵視する政策を変更する必要がある。
アメリカ経済は、世界で最も才能があり、向上心のある人材を擁するという恩恵にあずかっている。研究によると、シリコンバレーの新企業の起業家の3人に1人以上が、インドか中国生まれなのだ。
ビル・ゲイツ氏も移民政策の誤りを指摘している。数多くの才能ある中国人留学生がカルフォルニア大学バークレー校でコンピューターサイエンスを専攻している。彼らが卒業後に創業する企業は、大量のアメリカ人を雇用することになるだろう。にもかかわらず、彼らはビザを取得することができない。
そのためゲイツは、これらの人々が中国に戻って創業せざるを得ず、その結果、アメリカと競争をすることになってしまうと指摘する。アメリカが今後もトップを維持したいと思うならば、イノベーティブな歩みを加速しなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年3月27日