台湾地区の鴻海精密工業株式有限公司はこのほど51億元に相当する巨額の資本を投じ、日本のシャープの筆頭株主になった。シャープは電子王国とされた日本のシンボル的企業であり、世界液晶界の父などと呼ばれる家電大手だ。「人民日報」海外版が伝えた。
両社の提携後、世界パネル市場でのシェアは合わせて20%に達し、世界3位に飛躍する。
今回の提携の情報が伝わると、市場は大きな刺激を受け、27日には両社とも株価が急速に上昇した。また同日には日本と台湾の電子銘柄が全面的に上昇した。鴻海はシャープ株の買収を通じて、日本に立脚点を獲得したことになり、世界の製造業界における主導的地位が一層認められるようになったことが確実だ。
シャープは日本のフラットテレビの大手メーカーであり、液晶技術の分野では高いイノベーション能力を備えるが、資金不足に陥っていた。シャープは今回の提携について、「電子市場の環境はますます厳しくなり、科学技術の発展やグローバル市場での競争はますます激化して、価格が急速に低下している。速やかに行動を起こし、こうした変化に対応する必要があると考えた」としている。