10日に発表された「2011中国国土資源公報」によると、中国の大口鉱物商品の対外依存度が過去最高水準となった。うち石油、鉄鉱石の対外依存度は、56%以上に達した。新華網が伝えた。
同公報によると、2011年の主要鉱物の生産量は全体的に増加を維持し、供給能力が増強されたが、大口鉱物商品の需要と供給のバランスが乱れている。2011年、全国鉱物対外貿易輸出入総額は9571億ドルに達し、前年比34.3%増となった。うち輸入額は34.5%増、輸出額は33.9%増となった。原油、石炭、鉄鉱石、ボーキサイト、マンガン、クロム鉄鉱、ニッケル等の鉱物の輸入量は、前年比でそれぞれ増加した。特に石炭は2009年に輸入が輸出を上回り、2011年の輸入量は前年比20.3%増の2億2228万トンに達した。石油の対外依存度は56.7%、鉄鉱石は56.4%に達した。
同公報によると、地質調査・鉱山開発は2011年に国家戦略として位置づけられた。地質調査に対する投資が持続的に増加し、通年の投資総額は前年比6.7%増の1092億3000万元(約1兆4200億円)に達した。大部分の主要鉱物の発見埋蔵量は増加を維持している。中でもエネルギー鉱物資源の発見埋蔵量が増加し、特に炭層ガスの資源量は72.0%増となった。鉄、アルミ、鉛、ニッケル等の鉱物の資源量も、それぞれ10%以上増加した。銅、金、銀等の鉱物資源の資源量も、それぞれ増加した。
同公報は、「鉱物資源の調査と開発が強化され、供給能力が高まっている。しかし国内大口鉱物商品のみの供給では、急成長する消費需要を満たせず、対外依存度は高位を維持した。鉱物資源の安全性にリスクが存在し、資源確保の強化が待たれる」とまとめた。
「人民網日本語版」2012年5月12日