通信販社のビジョン(東京都新宿区)は中国最大のミニブログ「新浪微博」(sina・ウェイボー、中国版ツイッター)の日本唯一のパートナーであるFind Japanを買収し、完全子会社とした。ビジョンは新浪微博を活用し、日本を訪れる中国本土の観光客に対して、Wi-Fiルーターのレンタル業務を提供する予定だ。同社はまた、日本企業の中国事業進出を支援する。日本新華僑報が伝えた。
新浪微博は中国版ツイッターとも言われる。ツイッターやフェイスブック等の海外大手ソーシャルメディアを利用できない中国において、新浪微博の登録ユーザー数は3億人を超えており、巨大メディアとなっている。画像や動画のアップデートの他に、アンケート調査等の独自の機能を提供する。現在まで、ソニーやキヤノン等の約200社の日系企業の他、ナイキやネスレ等の約1000社のグローバル企業が、新浪微博で自社アカウントを開設している。
Find Japanは2011年7月、新浪微博を運営する中国最大のポータルサイト「新浪」と、業務提携合意を締結した。Find Japanは、日系企業を対象とする新浪微博の公式アカウントの開設サービス、日系企業の新商品や現地スタッフの募集等に関する情報の中国語サービスを提供した。同社がネットユーザーを対象に実施した調査により、日本を訪れる中国人観光客が出発前、新浪微博を利用し日本の商品およびブランド知名度をチェックすることが明らかになった。この情報は日本でも注目を集めた。
ビジョンは主力の通信代理店事業と同時に、世界172の国と地域でWi-Fiレンタル事業を展開しており、ハワイ、韓国、香港等の5ヶ所に事業所を設立している。中国経済は今後も高度成長を続け、かつ中国に工場を設立する日系企業も増加が見込まれているため、中国事業の開拓が当面の急務となっている。
ビジョンは新浪微博の知名度を活用し、日本を訪れる中国本土の観光客に対して、Wi-Fiルーターのレンタル業務を提供する予定だ。同社は2013年12月期に、売上高10億円を達成する目標を立てている。同社はまた、中小企業を含む日系企業の中国進出を支援する。日系企業の新商品を紹介すると同時に、ユーザーに対してこれらの新商品の使用方法、生産企業の概況、日本文化等、詳細な情報を提供する。また情報発信の際に、そのタイミングやキャッチコピー等、中国特有の注意事項を配慮する。
「人民網日本語版」2012年5月12日