2カ月前の3月13日、米国、EU、日本は中国政府が不正にレアアース、タングステン、モリブデンの輸出を規制しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴した。WTOの規定によると、中国側が60日以内に協議に応じなければ、米欧日は紛争処理小委員会の設置を求めることができる。中国広播網が報じた。
中国のレアアース資源量は世界の3分の1強を占めるが、生産量では世界の9割以上に達する。中国は長期的に低価格のレアアースを提供し、過度な採掘により環境を深刻に破壊し、資源を消耗してきた。これに対応すべく、中国政府がこのほどレアアースの輸出割当制度を実施したところ、これまで中国の安いレアアースを利用してきた西側諸国が不満を表明しだした。米国、EU、日本による今回の提訴に対し、商務部はすでにコメントを発表している。
各国がWTOの提訴に踏み切った理由は何か?商務部条約法律司の李成鋼司長は中国中央人民放送局の番組「中国之声」の取材に答え、「米国大統領選挙の影響は否めない」とした。