同センターが発表した同報告は、32の調査チーム(述べ343人)が、全国の25省、80県(市)、320の村と社区から得られた8438件の有効サンプルに対して、科学分析を行い得られたものである。株投資を行う家庭のうち、利益をあげる家庭は22%のみであることから、78%の家庭は「無駄な努力」をしていることになる。これはある意味で、「2対8の法則」に合致する結果となった。中央人民広播電台「経済之声」チャンネルの特約評論家の林耘氏は、「この2対8の比率は市場の現状に一致しているが、市場の利益獲得状況を高く評価しすぎた可能性がある」と指摘した。
林氏は、「過去3年間、A株市場は全面的な編成を経て、規模が拡大した。また上場企業の利益獲得状況が不安定であり、初期の評価が高かったため、安定的に利益を得ることが非常に困難である」と語った。しかしこの現状が今後も続くとは限らない。仮に今回の「第二次株式改革」後、A株が制度整備、上場企業の品質、企業ガバナンス等の面から改善されれば、中国の株式市場は依然として投資家にとって重要な領域となる。株式市場は理想的な投資先であり、また一部の代表的な株式銘柄の評価が下がっている。今から株投資を行うならば、設ける機会は残されている。また時間の推移に伴い安定化が進めば、より容易に利益が得られるようになるだろう。
林氏は、「A株はまだ区間整理を行う必要があり、強気相場の条件を満たしていない」と指摘した。中国経済の成長は現在も鈍化を続けており、新たな支柱とモデルチェンジの模索が始まっていることで、A株の利益成長はその支えを失っている。さらに現在のA株資金追加には条件が揃っていない。A株の規模は拡大中で、上場企業数が増加しその質が向上している。ゆえに投資家にとって、投資先の選択がより困難になっている。また数年間の調整を経て、A株の価格が全面的に下落しており、一部銘柄の魅力が高まっている。市場発展の面から論ずるならば、A株市場はモデルチェンジの中で魅力を高めていくが、現在は依然として慎重な態度を維持する必要がある。
「人民網日本語版」2012年5月15日