このほか、中日貿易の成長率が低いため、中日貿易総額を中国・欧州貿易や中米貿易の総額と比べると、その差は開く一方だ。特に中韓貿易と比べると、中日貿易の成長率は見劣りがする。中日国交正常化40周年の今年、両国の貿易額は3429億ドルに達したが、中韓は国交樹立20周年の今年、すでに貿易額が2456億ドルに達している。韓国のGDPは日本の5分の1にも満たないが、現在の状況から見るに、5-6年後には中韓貿易が中日貿易を上回る可能性がある。
さらに、2011年にはASEANが中国にとって第3の貿易パートナーとなり、日本は第4に順位を下げた。中日貿易が高水準で横ばい続けていることは、中日双方の関連部門も重視するべき問題だ。
この問題の裏には、経済的な要素だけではない、深いレベルの構造的な原因が存在する。双方に政治的な相互信頼が欠けることも、二国間経済関係にある程度の影響をもたらしている。また、大規模プロジェクトによる牽引がないことも重要な原因だ。中日韓FTA交渉の加速、および中日二国間のFTA形成などは、いずれも中日の貿易成長につながるだろう。これは、中国-ASEANのFTAが成立した後、双方の貿易が急成長したことからも証明できる。
「人民網日本語版」2012年5月24日