中国は宇宙産業で巨大な進歩を遂げたが、1980年代に商業化が始まった西側諸国の宇宙産業に比べればまだ大きな開きがある。米国の宇宙技術の産業化はこれまでに2兆ドルを超える巨額の利益を生み出しているが、中国の宇宙産業は2010年に売上高が1千億元の大台に乗ったばかりで、世界の宇宙産業の売上全体に占める割合は3%前後にとどまる。
中国の宇宙事業は第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)期間に大きく発展する見込みだ。有人宇宙ステーションプロジェクト、月探査プロジェクト、第二世代の北斗衛星測位システム、新世代のキャリアロケットといった国の重大科学技術プロジェクトや重大宇宙プロジェクトが、関連産業の急速な発展を引き続き牽引していくことが予想される。宇宙技術は、民間分野への応用がますます増加するのにともない、中国の経済社会の全体的な発展を極めて強い力で推進するようになることは間違いない。
事実が証明するように、宇宙経済のチャンスをつかまえた者が、未来の競争の中で主導権を握ることになる。中国の宇宙科学技術が獲得した成果に大喜びすると同時に、転ばぬ先の杖として、できるだけ早く宇宙経済の発展に向けた計画をうち出さなければならない。
「人民網日本語版」2012年6月19日