中国政府の監査部門である中国審計署は18日、海外からの資金援助・融資を受けた99件のプロジェクトの、2010年度の財務収支およびプロジェクト執行状況の監査結果公告、および海外から融資を受けた34件の環境保護プロジェクト(竣工済み)の成果に関する監査結果公告を発表した。審計署の外資運用審計司の関係者は、「多くのプロジェクトに、不正融資、資金流用などの問題が存在する」と指摘した。19日付中国証券報が伝えた。
監査結果によると、上記した34件の環境保護関連プロジェクトのうち6件に、計1億2800万元の不正融資およびプロジェクト資金の流用が存在した。6件のプロジェクトに用地の法律・規則違反が存在し、計8109ムーに達した。16件のプロジェクトに、工事の遅れや竣工に伴う検収の遅れ等が存在した。13件のプロジェクトに、資産の放置や資金の浪費が存在し、計4億3000万元に達した。また中国鉄道部の各プロジェクトに、建設手続きを順守せず批准が下りぬまま建設を開始する行為や、監督管理の不備、入札の規則違反、孫請け等の問題が存在した。