近年よく聞く「就職難」は、大卒者を悩ませる普遍的な問題になっている。今年6月、就職問題の調査会社「麦可思研究院(英語名は MyCOS)」が公表した2012年大卒者に関する調査によれば、6月25日時点で2012年度の本科卒業の大卒者の就職率はたった42%だという。
清華大学(ウェイボー)中国経済社会データセンターが最近発表した大卒者の収入に関する報告では、2011年大卒者の平均初任給は2719元で、具体的には大卒者69%の初任給が2000元未満、最低は500元最高は10万元だった。初任給が5000元以上の大卒者はたったの3%という結果になった。
これと平行して、最近の「アルバイド不足」を背景に農民工(農村出身の出稼ぎ労働者)の給与水準は上昇傾向にある。国家統計局発表の2011年平均給与データによれば、2011年の出稼ぎ農民工の平均月給は始めて2000元の大台を突破、2049元と前年2010年比で359元増になり、21.2%の伸び幅を記録した。一部の大卒新入社員と比較しても農民工の月給は高く、技術を持つ農民工では稼ぎ時に1万元を超える収入を得るものもあり、一部の会社員より多いほどだ。
大学生のため息が聞こえるようだ。十数年も苦しい勉強に耐え、激烈な大学受験を勝ち取って、4年間あるいはそれ以上の高等教育を受けて卒業しても、農民工たちと収入を争わなければならず、しかも給料は彼らより少ない。多くの報道もこの現象を紹介している。
長い間、中国人は労働の最下層にいる農民工の給料は少なくて当たり前だと思ってきた。これが明らかに長い間、社会の農民工に対する差別を生み出してきた。事実、農民工の労働環境や貢献度を考えると、彼らの収入はもっと早く上げるべきだったのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月28日