中国人民銀行が3日発表した2012年第2四半期中国金融政策執行報告は、基準引き下げなどの影響で8月以降に前年同期比CPIは一定程度回復する可能性があるが、現状から見て大幅な回復はないと指摘した。報告の概要は以下の通り。
物価は基本的に落ち着き、今後の動向は国内外の環境と総需要次第だ。経済成長が相対的に平穏で多少減速する一方、夏穀物は9年連続の増産を示し、工業生産・供給力は充足しており、需給関係の変化は物価の安定化にプラスに働いている。前年同期比CPIが基準の影響、2011年1--7月の急速な物価上昇の影響を受け、2012年前期数カ月の物価の前年同期比指数は急速に下落するが、前月比で見ると5、6月の前月比CPIはこれまでの同期平均水準を超えていない。季節調整後の前月比指数をより多く使用し、より正確で客観的に物価水準の変化を評価する必要がある。同様に基準引き下げなどの影響で前年同期比CPIは一定程度回復する可能性があるが、現状から見て大幅な回復はない。人件費、資源性製品や一部非貿易製品の価格の上昇圧力などの影響を受け、現在の物価は需要拡大に対して依然比較的敏感であり、拡張的政策による成長刺激の効果は下がる恐れがあるが、インフレ刺激の効果は強まっている。