世界中から熱い視線を浴びるロンドン五輪の大会スケジュールは半分が終了し、中国の選手達が次々とトップに輝いた一方、「メイド・イン・チャイナ」も今回の五輪大会の欠かせない部分となっている。なぜなら、開会式の花火から始まり、選手達のユニフォーム、試合用の芝生や観戦客が座る椅子など、更には記念グッズやまぶしいほどの観光バスまで、「メイド・イン・チャイナ」は、黙々と五輪会場や、ロンドンの町の至るところで輝きを放っている。
中国科学技術大学EMBAセンターの副主任の羅彪氏によると、グローバル化が進むこの時代に、一つの製品がいったいどの国が生産したものかをはっきりさせることは難しくなっている。生産地がどこであるかはもはやそんなに重要ではないのだ。たとえば、元々はイギリスの自動車メーカーであったランドローバーは、今やインド企業の傘下にあるが、依然として売れ筋が良い。こうした背景の中、労働力、技術水準、サプライチェーンなど多様な優位勢によって、「メイド・イン・チャイナ」が成り立っている。
ロンドン五輪に提供するベルトを生産する広東省の東莞展宏織帯有限公司によると、ベルトを生産するには、染色、織り加工、プリント、パソコンで模様を描くなどの手順がある。更には顔料、プラスチック・ゴムなどの川上産業にも繋がっている。このような極めて成熟した産業チェーンを有するからこそ、製品を一時間以内に完成させることができる。これはほかの国では成し遂げられないことである。