次のような事態を懸念する人は少なくない。中国は大豆の対外依存度が80%を超えており、輸入する段階で高値で注文することになれば、世界的な価格上昇が中国国内にも波及することになる。大豆粕は養殖産業で使用するタンパク質の資料であり、(高い価格の海外製品が)輸入ルートを通じて国内に入り込めば、養殖コストを引き上げ、食肉価格も引き上げる可能性がある。
中国社会科学院(社会科学アカデミー)の李国祥研究員によると、高値での注文を防ぐ上で最も重要なことは、輸入のタイミングと動きをしっかりと把握することだという。また国務院発展研究センターの程国強研究員の分析によると、このたびの穀物価格の変動はトウモロコシと大豆の価格上昇が先導するもので、発展途上国の穀物の安全保障に関わる小麦粉は在庫が比較的豊富だ。関連部門は備蓄の放出による価格抑制は行っていないが、油断をしてはならないという。
「人民網日本語版」2012年8月21日