◆北米エネルギー業界が最大の目標に
中国による海外買収合併の中で、エネルギー類の取引件数が依然として絶対的な地位を占めている。中国の上半期の海外買収合併において、資源・エネルギー類の取引件数が最多で、前年同期比8ポイント増の44%を占めた。資源・エネルギー類の取引総額も高い比率を占めており、上半期は全体の69%を占めた。上半期に公表された、取引総額が10億ドルを上回る9件のうち、7件が資源・エネルギー類であった。
地理的な分布を見ると、世界一の経済体である北米・欧州は、中国大陸企業によるハイテク、資源・エネルギー類の買収合併の主要目標となっている。PwCのデータによると、中国企業が今年上半期に北米で行った買収合併件数は、昨年同期の27件から31件に増加した。PwCの中国企業M&A部門パートナーの劉晏来氏はこの原因について、「多くの資源・エネルギー類の買収目標が、米国とカナダに位置するため」と分析した。