だがアップルとサムスンの特許をめぐる力比べはアップル有利のままでは終わらないとみられる。韓国の英語紙「コリアン・タイムス」によると、サムスンはアップルが携帯電話の次世代通信規格であるLTEの製品を発表したなら、「ただちに訴訟を起こす」と威嚇しているという。LTEはいわゆる4Gネットワークのことで、現在、携帯電話利用者の多くは第3世代移動通信規格の3Gを通じてモバイルデータ通信を利用しているが、今後はスマートフォン製品のほとんどが4Gネットワークにグレードアップすることが予想されている。
サムスンがこのようにやる気をみなぎらせてアップルを威嚇していることの背景には、LTEの特許をめぐる豊富な蓄積がある。米国の大手情報企業トムソン・ロイターがまとめたデータによると、LTEの特許ランキングで、サムスンは12.2%の割合を占めて3位に位置しており、1位はノキア(18.9%)、2位はクアルコム(12.5%)だ。ある通信業界の関係者によると、こうした事実がアップルのスマートフォン「iPhone」(アイフォーン)やタブレットコンピューター「iPad」(アイパッド)の新製品製造に一定の制約を与えることになるのは明らかだという。
「人民網日本語版」2012年9月3日