日本では女性の間でDIYが流行しつつある。自分で部屋を飾り付けるのだ。このブームによって商機が生まれ、趣向を凝らした、女性に使いやすい様々な電気ドリルやスパナ、カナヅチなどの工具が売り出されている。
東京にある「DIY女子倶楽部」は、昨年3月に結成された当初は会員がわずか5名だった。現在では約300名にまで増え、新潟県に支部まで開設している。
会合は週に1回で、どのような工具を使うのが適切なのかといったレクチャーが行われると同時に、様々な生活用品を制作する。たとえば7月中旬に行われた授業では、エプロンをしたコーチがペンキと刷毛を持ちながら、会員と一緒に壁塗りをしていた。
市場アナリストによると、最近の不景気によって人々は節約を強いられており、できるだけ自分の手で生活を豊かにしようと考えるようになった。そこからDIYの店舗が流行しはじめ、女性顧客も増えるようになった。
DIYショップや工具メーカーはここに商機を感じ取った。大型チェーンのカインズホームが昨年秋、ターゲットを女性に絞り込んだ高機能型電気ドリルを発売。このピンク色をした電気ドリルは、一般的な製品より重さが3分の1と軽量で、ハンドル部分が小さい。女性にも使いやすい仕様となっている。
新潟の工具メーカーである角利産業も女性専用工具シリーズを開発している。女性消費者がよく行く雑貨店や書店などで販売する予定だ。製品開発部の担当者は「工具市場はすでに飽和しているため、様々なメーカーが女性向け製品で活路を見出そうとしている」と説明する。
日本で女性のDIYブームが生まれたきっかけとして、DIY用の場所とサービスを専門的に提供する「強力城市」の山田義照社長は、ブログが大きな役割を果たしたと解説する。 同氏は、女性には自分が作ったものを人に見せることを好む傾向があると言う。ブログで発表し、それに刺激されて他の女友達もまねをする。そのようにして徐々にDIYブームが生まれたのだ。
同社は現在、DIY男性倶楽部も作る計画を立てているが、まだ決断はしていない。その理由は、山田氏によると「男性は一人で作業するのが好きだから」である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年9月8日