評論家は「銀行貸付を主とする間接金融は依然、社会融資規模の50%以上を占めており、経済の安定的成長の維持に向けた政策が次々と打ち出されることに対応して、貸付放出のペースも調整されている。年末までにインフレの状況が深刻にならなければ、第4四半期の貸付放出の規模は1兆6000億元の貸付目標を上回ると見られ、2012年の貸付放出の規模は8兆元を超えることが見込まれる」と予測している。
しかし、各銀行は貸付リスクを非常に恐れており、2009年からの貸付放出がもたらした潜在的なリスクの排除に尚も努めているため、銀行自身は貸付放出に積極的ではない。また、中央銀行は依然、貸付の拡大によってインフレが再燃することを懸念しているため、金融政策のツールを決める上でも、預金準備率の引き下げを行うことで流動性を強化するのではなく、より即効性があり、コントロールしやすいリバースレポ取引を選ぶ傾向にある。評論家は「貸付伸び率は10%前後が比較的妥当である。インフラ建設への投資の回復にプラスとなるだけでなく、インフレの悪化を招くこともない」と指摘する。