中国国家統計局が発表した最新データは、中国の鋼材・建築材料・非鉄金属などの原材料の生産量と価格がいずれも底探りの局面にあることを示し、原材料産業の生産能力過剰が再び叫ばれている。27日付中国証券報が伝えた。
生産能力の過剰は、中国の工業を衰退期に突入させるのか、或いは産業のモデルチェンジ・グレードアップを促進するのか。これを機に、生産能力の拡大を一心に追い求め、過剰な資源を消費し、低水準で建設を繰り返す粗放的な発展モデルを変えていくことはできるのだろうか。
◆生産能力過剰、価格低下、利益縮小は世界的傾向
国家統計局の最新のデータによると、2012年1―8月、中国のセメントの生産量は前年同期比5.9%増の13億8146万トンで、伸び率は同12.5ポイント低下。粗鋼の生産量は前年比2.3%増の4億8157万トンで、伸び率は同8.3ポイント低下。鋼材の生産量は前年比5.7%増の6億2770万トンで、伸び率は同7.4ポイント低下。
1―7月、建築材料産業の利益は前年同期比9.6%減の1662億元で、中でもセメント産業の利益は前年比53.1%減の261億元だった。鉄鋼産業の利益は前年比48.3%減の793億元で、中でもフェラスメタル(鉄.マンガン.クロム.鋼鉄)採掘・選別産業の売上は前年比3%減の492億元、鉄鋼の精錬及び加工産業の利益は前年比73.2%減の242億元だった。
中国鋼鉄工業協会の張長富副会長兼秘書長は「鉄鋼産業の生産能力の過剰と鋼材市場の価格低迷は世界的な動きである。国際市場と国内市場の鋼材の価格はいずれも下落し続けている」と述べた。