◆約束期間満了後の買い増し強度は不透明
四大銀行は2011年、同年10月10日から、匯金公司は以後12カ月間、流通市場において自身の名義で四大銀行株の買い増しを行うことを告知している。つまり、約束期間は満了を迎える。満期後に、匯金公司が引き続き四大銀行株の持株を増やすかどうかについて、業界関係者は「匯金公司は四大銀行の支配株主であるため、四大銀行株の株価に対する市場の見通しを安定させるにあたって、今後も買い増しを続ける可能性は高いものの、買い増しを強化し続けるかどうかに関しては、市場の動向、収益に対する見通し、資金の圧力などの不確定要素が多い」との見方を示している。
今後、四大銀行に再融資などの需要が生じることを考えると、その際には匯金公司が支援を行う必要があるため、資金面である程度の余裕を残す可能性がある。一方、市場関係者は「短期的に言えば、匯金公司には依然強力な資金の後ろ盾がある。第3四半期、匯金公司は四大銀行からの配当金を受け取っており、今後買い増しを行うための武器になる」と見ている。四大銀行が2011年の年間報告書で発表した2011年の利益分配方案によると、工商銀行は10株ごとに2.03元、建設銀行は10株ごとに2.365元、中国銀行は10株ごとに1.55元、農業銀行は10株ごとに1.315元の配当金を支払っている。これに従って計算すると、匯金公司が取得した配当金は1000億元以上に上る。
業界関係者は「四大銀行における匯金公司の持株比率は既に高く、買い増しの余地は縮小しているため、追加取得には限界がある」と見ている。最新のデータによると、第3四半期以降、匯金公司の中国銀行における持株比率は67.64%、工商銀行における持株比率は35.43%である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年10月10日