今年上半期、米国に流入した海外直接投資額が著しく減少し、前年同期比370億ドル減となった。同時に、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカによるBRICs諸国にも、海外直接投資額の減少が見られ、前年同期比230億ドル減となった。発展途上国が世界の海外直接投資総額に占める比率が初めて50%を超えたが、これは特に注目する必要がある。これまで発展途上国の海外直接投資総額は、東南欧、独立国家共同体等の海外直接投資額を加算しなければ、世界の50%に達しなかったからだ。特に中国に流入した海外直接投資額は、2012年上半期に前年同期比3%減ながらも591億ドルに達し、米国を抜きグローバル企業が最も重視する投資国となった。
同報告書によると、アジアの発展途上国に流入した海外直接投資額は、今年上半期に11%減となった。これは世界金融危機の発生以来初の減少で、世界の発展途上国に流入した海外直接投資額が減少した原因となった。