中国科技会堂がこのほど発表した国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の科学レポートの中国語版によると、中国の科学研究予算は第11次五カ年計画(2006-10年、十一五)期間に年平均20%のペースで急増し、アジアの研究開発費の伸びを推進するパワーの中心となった。中国の科学技術の発展水準は、世界の科学技術強国との差が徐々に縮まっているという。新華社が伝えた。
UNESCO自然科学局のグレッチェン・カロンジ副局長によると、中国は2020年をめどにイノベーション型の国家を建設するという目標を確立した。ここ数年来、中国政府の科学技術投資が継続的に伸びていることや科学技術に力を注ぐ政策が制定されたことが世界中の注目を浴びているという。
同レポートによると、世界の研究開発の勢力図は急速に多極化しており、欧州連合(EU)、米国、日本が世界の研究開発費全体に占める割合が目立って低下している。欧米日の主導的地位が新興経済体の挑戦を受けつつあり、特に中国やインドといったアジア国家の挑戦を受けつつある。同レポートの中国に関する部分の執筆者である中国科学院(科学アカデミー)科技政策・管理科学研究所の穆栄平所長によると、過去10年間に中国の研究開発の強度は何倍も高まった。だが忘れてはならないことは、中国のイノベーションには障害もあるということだ。主な障害として、企業が急速に増加するイノベーションのリスクに直面していることが挙げられる。これにはシステムに支えられたイノベーションの不足、開発支援の不足、市場のイノベーションニーズの不足などが含まれる。(編集KS)
「人民網日本語版」2012年11月7日