800年以上前、世界の重要な発明のうち約半数は中国で生まれたものだった。しかし中国は知的財産権の保護という概念を確立してこなかった。今後は知的財産権を制度から文化的意識へと変えていかねばならないが、まだしばらく時間がかかるだろう。
中国は知的財産権の保護に関し、向上した部分もあるが、海外メディアの報道の多くは実情を伝えていない。彼らは深センの羅湖や北京の秀水市場(注:いずれもコピー商品が多いことで有名)を中国の全てだと思っている。外国企業は中国が実施する知的財産権保護制度によって、損失額の数十倍、数百倍、数千倍の利益を得ている。
中国は今、商標の使用権・正規版ソフトウェアの購入に向けた支出額が世界で最も多い国の1つであり、中国企業は著作権取引を通じて国外の図書、映像製品、テレビ番組を大量に購入しているが、このことはあまり知られていない。
アップル社のデジタル製品のほとんどは中国で生産され、アップルのロゴを貼られて米国に運ばれたとたん、価値が倍増する。良い知的財産権保護環境があるため、彼らは中国で生産製造しながらも、過剰な知的財産の付加価値を得ることができるのだ。