林国本
最近、中国の風力発電事業の発展ぶりが次々とメディアで伝えられている。広大な平原地帯、広大な草原地帯が存在する中国では風力発電発展の環境条件はととのっている。そして、ここ数年来の技術発展によって、風力発電設備製造の面でも、世界で認知される至っており、送電インフラの整備に力を入れれば、全発電量に占めるバーセンテージはさらに増えることになろう。
火力発電、水力発電、それに安全を確保した上での原子力発電などを合わせて、中国の発電総量がさらに増えることになれば、工業の発展ばかりでなく、民生用のエネルギー源としても一応の役割を果たすことになろう。
かつて、風力発電に関する国際シンポジウムの同時通訳のお手伝いをしたことがあるが、当時としては、常時、風が吹くかどうか、余剰電力の貯蔵をどうするかということが話題になっていたが、今では、自然条件の綿密な調査や送電インフラの合理化などでこうした話題はだんだんクリアできるようになっていくことだろうし、また、発電設備の製造技術の進歩で、風力発電利用の可能性はこれまでより高く評価され始めているようだ。とくにクリーンエネルギーという点では、他の追随を許さぬものがあることも疑う余地はない。