日本自動車メーカーは、一汽集団、東風汽車、広州汽車、長安汽車等の中国自動車メーカーと合弁関係を結んでいる。広東省は日系合弁会社の大本営であり、ここに陣を張る東風日産、広汽ホンダ、広汽トヨタは、中国自動車市場で高いシェアを占めている。地理的なメリットにより、広州モーターショーはこれまで日系合弁会社の本拠地とされてきた。開催地としての優勢を占める日本ブランドはさまざまな手段を講じ、モーターショー効果により華南地区、中国市場全体のシェア拡大を目指す。中華工商時報が伝えた。
これまで、広東省に陣を張る日系合弁企業は理想的な業績を維持してきた。「日系三強」と称されたティアナ、アコード、カムリは長期間に渡り、B級細分化市場のトップシェアを争ってきた。ハイランダー、キャシュカイ、シルフィ、サニー、リヴィナ、フィット等もまた、高い販売実績を誇っていた。日本車全体を見ると、日本車は華南市場で類まれな業績を記録すると同時に、中国自動車市場全体でも高いシェアを占めた。これは各社の商品やマーケティングによるもので、広州モーターショーのPRもその一助となった。
しかしこのような「幸福な生活」は、今年の「販売半減」で終了した。釣魚島(尖閣諸島)問題により、8月より中国人の日本製品不買の導火線に火がつけられた。日本車は一部地域で再起不能となり、販売台数も激減した。統計データによると、日本車の8月の中国販売台数は前年同期比2%減となり、このうちトヨタは15%減となった。10月も販売減の流れが続き、日本車全体の中国販売台数は前月比38.22%減、前年同月比59.41%減の9万8900台のみとなり、市場シェアも前年同月から12.34ポイント低下した。さまざまな要素による影響を受け、日本車は中国市場ですでに袋小路に陥っている。