10月末より、人民元対米ドルのスポットレート(直物)の「ストップ高」という異常事態が続いている。12月に入ってから、人民元スポットレートは依然として「ストップ高」を繰り返しているが、同日内の価格差が拡大されている。特にこの2営業日、人民元スポットレートは「ストップ高」から離れている。12日付中国証券報が伝えた。
市場関係者は、「外貨決済(外貨売り・人民元買い)需要が旺盛で、直物市場の流動性が枯渇した状況下、中央銀行が介入を実施したことが、市場状況にこのほど変化が生じた主因となっている」と指摘した。短期的に見ると、外貨決済が多いことから人民元スポットレートが高位で推移し続ける可能性があるが、中期的に見ると、欧米経済の回復や中国経済の成長の安定化等により、人民元レートがバランス化する可能性がある。人民元は今後、小幅上昇もしくは安定を中心とするが、レートの変動弾性が高まると見られる。
またアナリストは、「最近の元高は、主に欧米の量的緩和策、海外金融システムの修復等を背景に、国内の個人部門がこれまでの元安予想を修正したことにより、外貨決済需要が高まり、短期的な市場の利ざや獲得が発生したことによる結果である。現時点では、人民元レートが一方的に上昇する可能性はないとされている。2カ月間の元高により、市場における人民元買いムードが弱まり、過去数営業日に人民元双方向変動が強まる合図が見られた。そのためスポットレートの上昇基調の収束は、正常なことだ」と分析した。
10月末以来,人民币兑美元即期市场陷入持续“涨停”的非正常状态。进入12月,尽管人民币即期汇价仍连续触及“涨停”,但盘中脉冲明显增多、日内交易价差开始扩大,特别是近两个交易日,人民币即期收盘价均脱离“涨停”位置。
市场人士表示,在结汇需求较为旺盛、即期市场流动性枯竭的背景下,央行入市干预可能是近日市场行情出现转机的重要原因。短期来看,净结汇格局可能导致人民币即期汇率继续保持强势,但中期来看,考虑到欧美经济复苏、我国经济增长趋稳等因素,人民币汇率将更加接近均衡水平,未来人民币将以小幅升值或基本稳定为主,但汇率弹性可能会进一步增大。
此外,分析人士指出,本轮人民币走强主要是在欧美实施量化宽松、海外金融系统修复等背景下,境内私人部门对前期累积的贬值预期进行修正、结汇意愿上升以及短期市场套利交易的结果,而目前来看,人民币不会大幅单边升值仍是市场共识,而市场情绪经历了近两个月的宣泄之后,最近几个交易日又受到了持续引导,因此即期汇价此前牛气冲天的势头出现收敛也属正常。