今年1-11月の企業債発行総額は、前年同期比191.9%増の5713億5300万元に達した。これは地方の都市建設投資公司、地方国有資産投資経営公司等が中心になって発行したものだ。借金の規模が倍増しているが、これは満期を迎えた債務を返済するためで、政府投資プロジェクトの資金を追加するためでもある。政府の公共商品・サービスの提供に必要な資金は、今後年を追うごとに増加するだろう。
ラテンアメリカ諸国は1970年代に「赤字財政??負債成長」戦略を実施し、当時の世界経済の衰退を乗り切った。しかし赤字財政により、ラテンアメリカ諸国は債務危機に陥り、同地域の1981-1990年のGDP年間平均成長率は1.0%のみに、1人当たりGDP成長率はマイナス1.0%のみになり、「中所得の罠」に陥った。中国も今後、赤字財政政策を実施することは間違いないが、これはやむを得ないことだ。しかしラテンアメリカ諸国と比べ、中国には長所とメリットが存在する。