これについて、中国外交部の秦剛報道官は、「私たちは本地域の多様性の尊重を一貫して主張する。領土・海洋問題において、私たちは関係国が二国間対話を通して関連の問題を話し合い、平和的に解決することを一貫して主張しており、これも地域の各国の共通認識である」とコメントした。秦剛報道官の発言はあまりにも態度が温和で物腰が柔らかいのではないか。安倍氏は、発展する中国が経済面で日本に利益をもたらすとしながらも、隣国の中国に対して価値観外交、海洋権益の保護のための共同行動、米国の介入を推し進める姿勢を示しており、秦剛報道官は訓戒し叱責すべきである。そのよからぬ意図を指摘すべきだ。
安倍首相は軽はずみに価値観外交を打ち出したのではなく、過去にも同じことがあった。7年前、安倍氏は首相在任時に「自由と繁栄の弧」構想を打ち出し、日本と価値観を共有する国々と連携し、東南アジアから南アジアを通り東欧まで延びる弧を築き、中国を囲い込む方針を示した。この構想は歴史的流れとあまりにかけ離れているため、すぐに国際社会から笑われた。